病気を抱えながらも、働く意欲のあるひとが、治療のみを優先して仕事を断念すること
なく、仕事を理由に治療の機会を逃すことなく、治療と仕事を両立しながら生き生きと
ワークライフバランスを実現できるようサポートする取り組みです。
労働人口の高齢化、医療の進歩に伴い、病気を抱えながらも、働く意欲・能力のある労働者への
サポートが求められるようになりました。がん、脳卒中、心疾患、糖尿病をはじめとする反復・継続
して治療が必要となったひとが、治療と仕事を両立できるよう支援することは社会全体にとって重要
なことです。
そして、治療と仕事を両立できる社会の実現は、働く人々のみならず、その同僚や家族
を含めたすべての人々にとっても大切なことです。
“治療と仕事の両立支援”の取り組みは、「働き方改革」の重要な柱で、大企業・中小企業部門とも健康
経営優良法人の認定基準にも含まれており、その実践は、超高齢化と生産年齢人口の減少が進む我が国において、企業イメージの向上や人材の確保・定着等につながります。
しかし、実際に“治療と仕事の両立支援”を進めていくうえで、「自分の会社は具体的に何をすれば
よい?何ができていない?何から手をつければよい?」と感じている方が多いのではないでしょうか。
そこで、“治療と仕事の両立支援”の実践へ向けて、自社の強みと改善すべき点を把握できるチェックリスト(会社の“治療と仕事の両立支援”チェック30)を作成しました。
このチェックリストは、以下の3点を重要視しています。
①反復・継続して治療が必要となる疾病(がん、脳卒中、心疾患、糖尿病、肝炎、難病など)にかかっても、治療と仕事の両立が可能であること、そして、そのために活用できる制度があることを、社員に対し周知しておくこと
②病気を早期発見できれば、その後の治療による身体への負担と仕事への影響をより少なくできる可能性があり、常日頃から社員が健康への関心を持つこと
③病気になった当事者だけでなく、「困った時はお互い様」精神とともに、一時的に業務の負担が増える可能性のある周りの社員への配慮が必要であること